一年で最高の日、最低の日2011年12月21日 20時30分

ついに年間自転車走行距離が 10,000 km を超えた。別に今年の目標でもなかった。何しろ 10,000 km を意識し始めたのは先月末のことだった。月末時点で総走行距離が 9,000 km を超えていたので、この調子なら 10,000 km が狙えるのではないかと思ったのがきっかけだった。

去年の12月は天気がよくない日が多かったので、今年は目途が立つまでは気が気ではなかった。12月は飲酒の機会も多くなるので、それで乗れない日が増える可能性だってある。一番心配だったのは14日の天気だった。来週まで考慮すれば14日が雨でも何とか達成できないことはない筈だが、そうはいっても雨が続いたりするとたちまち距離が伸びなくなるし、年末は予想外の予定が入ったりすることもあるので、乗れなくなることだってないとは言えない。天気予報は直前まで雨だと言っていたが、当日になって雨の予報がなくなってほっとした。

年間 10,000 km 走る人がどれくらいいるのかわからない。前の職場で片道 30 km 以上という人が二人いたらしい。そういう人らは年間 10,000 km に十分届く距離を毎日走っている。プロショップに出入りしている人の中にはもっと走っている人もいるだろうし、私の行きつけの店にも私と似たような距離を自転車で通勤している人がいるらしい。そう考えると百人やそこらでないことはわかる。かといって根拠があるわけではないが、何万人もいるようには思えない。車でもなかなかそれだけの距離を走ることはない。私も以前車を所有していたが、そんなに遠出するわけでもないので年間 10,000 km などとてもではないが届かない。車ですらこれだ。自転車となるとなおさらである。

そう考えると凄いことのように思えてくる。決して前代未聞というわけでもましてや世界記録でもないが、ちょっとやそっとで出せる記録でもない。地道に走って初めて到達する。こう走れば 20 km 走っただけで 30 km になるというような魔法があるわけでも当然、ない。
そういう意味では人生初めて他人に大きな顔をして自慢できる記録のような気がしている。私ができたのだからその気にさえなれば誰にでもできるとも思っているが、その気にならない人が殆どなのも事実だし、私にしても片道 30 km という通勤距離があってこそ成し遂げられた記録だ。
片道 10 km くらいの通勤距離にわざわざ毎日 40 km 余計に走って 10,000 km 達成しようとも思わない。そもそも、これまで一切自転車通勤をしていなければ「片道 30 km の自転車通勤」に現実味を感じなかっただろうし、そうであれば 30 km もの距離を自転車で走ろうとは決して思わなかったに違いない。自転車に乗れる人なら誰でも達成できる可能性があることは確信しているが、実現するとなると話は別だ。

これが 9,500 km だったらどうか。10月末に書いたように今の職場に通い始めてから一年の走行距離が 9,900 km だった。距離にして僅か 100 km 程度のことだから、自分自身としてはその差にそれほど大きな意味があるわけではない。9,000 km だってそうそう簡単に走れる距離ではないからだ。しかし、それではアピールする度合いがまったく違うのだった。一位と二位の違いくらいの差はある。

というようなわけで今日は今年最高の日になった。

と言いたいところだが、熱が出たのだった。朝、蒲団の中でやけに暑いところから気になっていた。冬蒲団になるとたまにそう感じることがあるのでそうだと思っていた。ただ、気になるのは腹が緩いことだった。家を出て走り始めると何か寒い。腹を冷やすとよくないだろうと思って首周りを保温する。なぜか膝も痛い。無理しないように心がけてきたつもりだったが、10,000 km で頑張りすぎたのか。さらにいつものように走れない。この辺から何やら厭な予感がしてくる。
自分の席にいると寒気がする。暖かいものを頻繁に飲んで体を温める。事務所が温まってくると寒気は落着いたが、本格的に体が火照っている。間違いなく熱だ。だるい。ぼーっとしてくる。このままいても仕方がないので、昼から帰ることにした。本格的に熱があるので、かなり憂鬱である。週の初めなら自転車を置いて帰って一日休んだとしても明後日には乗って帰ることができる。ところが今週は明日が週末だ。明日出勤しなければ 5日間職場に自転車を放置しなければならない。嬉しくないが乗って帰ることにする。

最高なんだか最低なんだかよくわからない一日なのだった。