熱中症2013年08月24日 11時30分

今さらだが熱中症の話をする。

今年は暑くて堪らない。大阪は猛暑日が半月以上続いているようだ。
子供の頃にも 36℃の日を経験した記憶がある。それは一日限りだった。炬燵の天板が暖かかったのを今でも憶えている。ただ、いくら暑くても 34℃止りだったし、最高気温 33℃というのが大阪の普通の夏だった。朝夕は涼しかった。なので宿題や勉強は「涼しい朝のうちにしろ」とよく言われたものだ。実際に当時の午前中の温度変化まではわからないが、熱帯夜と言っても最低気温は 25℃、26℃くらいではなかったか。

今では最高気温 36℃以上の日が普通である。朝は 6:30前に家を出るが、サイクルメータの気温はすでに 30℃に張り付き、ほぼ変化することなく職場まで続く。体感する温度はずっと同じ温度ではなく、若干涼しく感じるところもあるし、風がひんやりして少し気持ちのいいところもある。それでも全行程を通して蒸し暑いことに変りはない。

毎日こんな調子だから、連日のようにニュースで「どこそこが40℃を超えた」とか言っているし、天気予報でも馬鹿のように「水分と塩分補給を忘れずに」などと言っている。こっちが聞き飽きるくらいだ。

水分補給も塩分補給も大切だが、最近のメディアはどうも勘違いしているような気がしてならない。というか馬鹿の一つ覚えのように「水分補給」を口にする。もしかしたら本当に馬鹿か。
熱中症を防ぐには、まず体温を下げる、体内の体温を逃がすということをしなければならない。これをしないことには何も始まらない。体温を下げないまま水分を補給したところでさほど効果はない。

12日、久しぶりにポタリングというかサイクリングというか、舞子から播磨新宮まで走ってきた。舞子を出発したのは午前 9時前だったが、すでに暑かった。高高 60 km 程度だったが、暑い中でもあるし、寄り道やら休憩しつつ 5時間ほどかかった。ロガーの記録を後で見ると最高気温 40℃だった。途中、サイクルメータが熱暴走して記録が一部正しく行えていないので、サイクルメータの記録は 73 km ほどになっているが、10 km も寄り道していない。おそらく熱暴走した頃が 40℃だったのだろう。古い製品なので仕方ないが、今後日本で売るサイクルメータは 40℃ごときで暴走するようでは使えないので各メーカはインダストリアルグレードの CPU を使うようにしてもらいたい。

熱中症の前触れは何度も経験したが、熱中症にはなっていない。誰でも私と同じがどうかはわからないが、私の場合顔が火照ってくると熱中症の危険信号だ(と思っている)。休憩して水で冷やすか、涼しい場所に立ち寄って体温を下げる。これで熱中症を防いだ。
当然、スポーツドリンクで水分補給は欠かさず頻繁に行う。

というようなわけで、今週は 3日自転車通勤した。死にそうだった。原因は熱中症ではなく、脱水だろう。熱中症は気配すらないが、汗の量が半端ではない。

現在の医学的知見だと暑いときには運動せずに日陰に入れ(高校野球はいいのか)、水分を十分補給しろ、汗で失われる塩分も補給しろということらしい。確かに体に理想的な環境という意味ではそうだろう。
しかし、人間の体は工業製品ではない。工業製品のように規格から外れたら動作保証できませんというようなものではなく、鍛えればある程度対応できるようにできている。暑い時期にちょっとは運動して熱中症の感覚を掴むのも悪くはないし、鍛えれば家の中で熱中症になるというような情けないことにはならない。もちろん健康なことが前提である。持病があれば止めた方がいいし、歳を取っているのであれば、もっと涼しい時期から少しづつ始めて室内で熱中症になるのを防ぐくらいに留めておくくらいがいいように思う。

熱中症は突然なるわけではなく、グラデーションのように熱中症が酷くなっていく。閾値のようなものがあると考えていたらそれは間違っている。
熱中症の入口だけは少なくとも健康な人なら毎年一度みんな経験しておくべきだと思っている。どういう状態になれば熱中症になりそうかがわかるからだ。本当はそういう環境に慣れれば熱中症の耐性ができるし、そういう環境で軽い運動をすれば汗をかける体になれるので熱中症なんかでヘタらないためにもいいのだが、普段運動しない人はなかなかしたがらないだろう。

今年がたまたま暑いだけならいいが、毎夏こんな気候が続いても不思議はない。嬉しくはないけれども熱中症にならないためにもそういうことをして備えておくのも悪くはないと思う。満員電車が走っているときに雷で停電になり電車が動かなくなることだってある。用心するに越したことはない。

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