はやぶさと SPring-8 ― 2011年01月23日 16時30分
はさぶさが持ち帰った微粒子をいよいよ研究者が解析するというニュースをやっている。つい先日も SPring-8 の映像がニュースで流れて懐かしいような気になった。
はやぶさが戻ってきた頃から SPring-8 の名前が取り沙汰されていたが、いよいよ解析が始まるようだ。とはいえ佐用は今頃雪で辿り着けないのではないかといらぬ心配をしたりもするが、ウェブによれば昨日報道向け説明会が開かれたようである。あんな田舎に報道陣が多数押しかけるというのもなかなかない光景ではある。
「X線」などということばが出てくると、つい XFEL を思い浮かべてしまうが、プロトタイプの XFEL ならともかく、大きい方の XFEL はまだ建設中なので試運転ならともかく実験に使える状態ではないだろう。
4箇月前まで XFEL の仕事をしていた身としては SPring-8 のニュースがあると単純に嬉しい。別に大した仕事をしていたわけでもなく、単なる一作業員でしかなかったが、それでも関係者には違いない。
話題のはやぶさに関係することで SPring-8 の知名度も上がるだろうし、SPring-8 関連の予算も国から得やすくなるだろう。「はやぶさ効果」で科学技術関連の予算の削減だけは食い止められたわけだし、直接の関係者にしてみれば厳しい財政状況の中、喜ばしいことだろう。
個人的にはいずれ XFEL でもサンプルの解析が行われたりするとなお嬉しい。XFEL というのは X 線自由電子レーザとかいう、X 線帯域のレーザでものを見るという設備である。今回 SPring-8 では X 線 CT でサンプルを分析するらしい。
私自身 XFEL については受け売り程度の知識しかないし、専門家でもないので正しい知識がどこまであるか甚だ疑わしい。
Spring-8 の X 線は普通の光でレーザではない筈だ。さらに SPring-8 の放射光と XFEL では明るさがかなり違うようなことが XFEL の入口の説明に書いてあった。明るい位相の揃った光で観察すればそれだけよりよくものが観察できるというのが XFEL の意義らしい。
従来、レーザというのはルビーなど特定の物質内で光の位相を揃えてからレーザとして取り出すというが一般的で、CD なんかがそういうしくみでレーザを利用している。ところがこれだと波長が物質によって規定されてしまうので、欲しい帯域の光が得られないという問題がある。
XFEL では電子を飛ばして光速近くまで加速し、それを強力な磁石で揺らしてレーザを得るというしくみになっている。電子を揺らすところを制御してやることで欲しい帯域のレーザが取り出せるというのが XFEL の特長だ。
そういう意味では XFEL というのは(SPring-8 もかもしれないが)恐ろしく巨大かつ超精密な顕微鏡装置である。
今の職場は音響装置やら監視カメラの職場なので、技術系には違いないが XFEL やら放射光とは無縁な分野だ。SPring-8 が話題になると職場でもそういうことを話題にしたくなるが、あまりそういう話題とは縁がないだけに話題にしにくい。かといって自分の会社ならそういう話ができるかというと、XFEL の仕事を請けているごく一部の関係者を除いてこれまたあまり縁のない職場なので、話題にならない。
なかなか経験することのない仕事をしたのはいいが、話題にできる機会がないのも淋しいものではある。話題になっても世間の人は放射光が何とか XFEL すらよくわかっていないだろうから、ニュースになっているからといって迂闊に話題にすれば質問攻めにあうだけで終るに違いないし、説明してもどこまでわかってもらえるか疑わしい(答える方もかなり心許ないわけだし)。それもまた楽しくないのだった。
はやぶさが戻ってきた頃から SPring-8 の名前が取り沙汰されていたが、いよいよ解析が始まるようだ。とはいえ佐用は今頃雪で辿り着けないのではないかといらぬ心配をしたりもするが、ウェブによれば昨日報道向け説明会が開かれたようである。あんな田舎に報道陣が多数押しかけるというのもなかなかない光景ではある。
「X線」などということばが出てくると、つい XFEL を思い浮かべてしまうが、プロトタイプの XFEL ならともかく、大きい方の XFEL はまだ建設中なので試運転ならともかく実験に使える状態ではないだろう。
4箇月前まで XFEL の仕事をしていた身としては SPring-8 のニュースがあると単純に嬉しい。別に大した仕事をしていたわけでもなく、単なる一作業員でしかなかったが、それでも関係者には違いない。
話題のはやぶさに関係することで SPring-8 の知名度も上がるだろうし、SPring-8 関連の予算も国から得やすくなるだろう。「はやぶさ効果」で科学技術関連の予算の削減だけは食い止められたわけだし、直接の関係者にしてみれば厳しい財政状況の中、喜ばしいことだろう。
個人的にはいずれ XFEL でもサンプルの解析が行われたりするとなお嬉しい。XFEL というのは X 線自由電子レーザとかいう、X 線帯域のレーザでものを見るという設備である。今回 SPring-8 では X 線 CT でサンプルを分析するらしい。
私自身 XFEL については受け売り程度の知識しかないし、専門家でもないので正しい知識がどこまであるか甚だ疑わしい。
Spring-8 の X 線は普通の光でレーザではない筈だ。さらに SPring-8 の放射光と XFEL では明るさがかなり違うようなことが XFEL の入口の説明に書いてあった。明るい位相の揃った光で観察すればそれだけよりよくものが観察できるというのが XFEL の意義らしい。
従来、レーザというのはルビーなど特定の物質内で光の位相を揃えてからレーザとして取り出すというが一般的で、CD なんかがそういうしくみでレーザを利用している。ところがこれだと波長が物質によって規定されてしまうので、欲しい帯域の光が得られないという問題がある。
XFEL では電子を飛ばして光速近くまで加速し、それを強力な磁石で揺らしてレーザを得るというしくみになっている。電子を揺らすところを制御してやることで欲しい帯域のレーザが取り出せるというのが XFEL の特長だ。
そういう意味では XFEL というのは(SPring-8 もかもしれないが)恐ろしく巨大かつ超精密な顕微鏡装置である。
今の職場は音響装置やら監視カメラの職場なので、技術系には違いないが XFEL やら放射光とは無縁な分野だ。SPring-8 が話題になると職場でもそういうことを話題にしたくなるが、あまりそういう話題とは縁がないだけに話題にしにくい。かといって自分の会社ならそういう話ができるかというと、XFEL の仕事を請けているごく一部の関係者を除いてこれまたあまり縁のない職場なので、話題にならない。
なかなか経験することのない仕事をしたのはいいが、話題にできる機会がないのも淋しいものではある。話題になっても世間の人は放射光が何とか XFEL すらよくわかっていないだろうから、ニュースになっているからといって迂闊に話題にすれば質問攻めにあうだけで終るに違いないし、説明してもどこまでわかってもらえるか疑わしい(答える方もかなり心許ないわけだし)。それもまた楽しくないのだった。
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